
注文住宅の購入時に住宅ローンを分割実行するメリット
異なる金利プランを組み合わせることができる
注文住宅の購入時に住宅ローンを分割で実行するというやり方があります。例えば、土地と建物について別々にローンを組むといった場合が、これに該当します。住宅ローンの分割実行にはいくつかのメリットがあるのですが、中でも大きいのは、それぞれのローンごとに異なる金利プランを選べるという点です。土地については固定金利、建物については変動金利で、それぞれ借り入れるようにしておけば、金利が安定的に推移している間は、固定金利の方から優先的に繰上返済し、金利が上昇傾向になったら変動金利の残高を減らすようにするといったことが簡単にできるようになるでしょう。分割実行によって、将来における金利リスクをある程度コントロールできるようになるというわけです。
別々の名義で借り入れることができる
住宅ローンを分割実行するもう一つのメリットは、それぞれのローンの名義人を別々にできるという点です。例えば、土地については夫名義、建物については妻名義で借りるといった具合です。このやり方をした場合、夫婦それぞれが住宅ローン控除を最大限活用することが可能になります。また、万が一、夫婦のどちらか一方が不幸にして亡くなってしまったような場合に、その人が借り入れていた住宅ローンの借入金は団体信用生命保険によって返済が猶予されることになりますので、残された配偶者としては、もともと自分が負担していた借入金のみ返済すれば済みます。夫婦の一方が死亡しても返済額が変わらない共有名義での借り入れの場合と比べると、いかに分割実行のメリットが大きいということが分かるのではないでしょうか。